One of Bath’s hidden gems, the American Museum and Gardens. 1961年に設立されたアメリカン・ミュージアム。 アメリカ国外では唯一の、アメリカの歴史と文化を伝える博物館だ。 博物館となっているのは、ジョージ王朝時代のマナーハウスで、グレード1の建築である。 見応えのあるコレクションとともに、アメリカの歴史をじっくりと味わうことができる。 別館のギャラリーでは年2回、多様なテーマでの展示会が行われている。 2022年6月時、'Dress to Redress: Exploring Native American Material Culture' のエキシビションが催されていた。 その他年間を通して、コンサート、野外劇、イルミネーションなどのイベントが開催されているようだ。 そして何より、景色が素晴らしい。 カフェテラスから見えるのは、よく手入れされた(ほとんどボランティアによるそう)ガーデンと、一面に広がる森林。 なかなか見たことのないユニークな風景にわっと圧倒されながらも、非常に癒される。 (ちなみにクラブサンドイッチが美味しかったのでおすすめ🥪) チルドレンズガーデンもある(この先に)。 また、オムツ替え設備はギャラリーショプにあり、「授乳はどこでしてもいいですよ」とホームページに書かれている。 ジョージ・ワシントンの邸宅、マウントバーノンの庭のレプリカも一見の価値あり。 美しく完璧な庭の影には、大勢の奴隷の汗と涙が流れていたことも覚えておきたい。 バースの隠れた名所(a hidden gem)、アメリカンミュージアム。バース市街地とはまた違う、バースの魅力に気づける場所。 American Museum & Gardens (Website) Manami
イギリスをはじめ、ヨーロッパの多くの国では、 12 月 25 日が過ぎてもクリスマスの飾りをすぐには片付けない。それには 「エピファニー(公現祭)」 というキリスト教の祝祭が関係しているようだ。 The Star of Bethlehem, 1887-1891. / Sir Edward Burne-Jones ナティヴィティのシーン : 左から、ヨセフ、メアリー、イエス、三博士(バルタザル、メルキオル、ガスパル) 先日、初めてエピファニーの祝いに参加したため、その背景について調べてみた。 クリスマスは12月25日じゃなかった? 現代において、クリスマスは一般的に12月25日で、それがキリストの生誕を祝う日だということはよく知られている。 しかし実際には、キリストがいつ生まれたかということは分かっておらず、聖書にも書かれていないのだ 。 元々、4世紀前半頃までは、1月6日をキリストが洗礼を受けた日として祝っており、東方教会(正教会)において主流だった。 しかしこの考えは、西方教会(ローマ・カトリック教会)によって「異端」とされる。 西方教会によれば、 キリストは「生まれながらに神的存在であった」ため、「洗礼によって神的存在となった」のではない のだ。(325年、ニカイア公会議) なお、その頃ローマ帝国では、キリスト教とは別に、太陽を崇拝するミトラス教が人気だった。 そこで、既に 「不滅の太陽の生誕日」として盛大に祝われていた12月25日を、「キリストの誕生日」として制度化 することにした。 マラキ書(旧約聖書の預言書の一つ)にも 「救主(すくいぬし)は『義の太陽』」 と預言されていたため、好都合だったのだ。 更にローマ帝国の皇帝たちが、「太陽でなくキリストの誕生を祝う」よう勧めた。 このようにして、 12 月 25 日をキリストの誕生日(クリスマス)として祝うことが定着していき、現在にまで続いているのだ。 エピファニーの再解釈 4世紀末頃、1月6日の祝い事が再度、西方教会に取り入れられる。 しかしこの時にはクリスマスは12月25日として定着しており、1月6日においては、キリストが洗礼を受けた日としてよりも、 「『三博士の参拝(マギの礼拝 / 三王来朝などともいう)』によって、キリストが神の子として『公に世に現われた=公現』」 とする考えが導入された。 三博...